リハビリテーション医療部
(1) 入院中のすべての患者さんが対象
当院のリハビリテーション科では固有の入院ベッドはありませんが、他科と連携を取りながら、様々な疾患に伴う各種の障害に対してリハビリテーション治療(以下、リハビリ)を行っています。
対象となる患者さんは、脳神経外科や神経内科、整形外科のみでなく、消化管内科・肝胆膵内科や呼吸器内・外科、外科や各内科、皮膚科やペインクリニック科、緩和ケア科など全科に渡ります(図1参照)。
また、各科の医師や看護師と連携を取り、超急性期(入院直後)からリハビリを開始しています(図2参照)。リハビリ室だけでなく、病棟での生活場面におけるリハビリなど、早期離床を促すアプローチを展開していくことで、患者さんの機能回復は非常に良好です。また、総合相談室のソーシャルワーカーや看護師と連携を取り、退院支援も行っています。
図2 医療の質の指標
- Quality Indicator/Improvement Project (Q I P)
http://med-econ.umin.ac.jp/QIP/acts.html
(2) リハビリテーションの主な流れ
(3) スタッフ経験年数
当院の、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)全体のスタッフ分布です。(図3)
10年以上の経験年数を持つスタッフが多く在籍しています。10年未満のスタッフは6割以上が当院で新卒から入職したスタッフです。10年目以上のスタッフは、他院を経験しているスタッフが8割以上です。超急性期の病院から入職したスタッフや、回復期や訪問、施設等を経験しているスタッフと幅広い経験者が在籍しており、多角的な目線で患者さんの生活の質を高められるよう、若年スタッフにアドバイスを行っています。
図3 スタッフ経験年数分布
(4) リハビリテーション医療部の取り組み
リハビリテーション医療部では「急性期から終末期まで、手術室から在宅まで」と銘打ち、リハビリ室でのリハビリにこだわらず、手術室でのポジショニングやICUでの早期離床、病棟での生活場面でのリハビリ、多職種での家屋評価など、本人らしい生活を送るための関わりを行っています。また、生活場面だけではなく地域のイベントへの参加を行い、地域で暮らす患者さんを含めて地域コミュニティへ参加したり、アスリートへの競技復帰を目的とする特化した条件下の対象者へのアプローチも行っています。
※以下は医療従事者向けの情報です。
脳血管リハビリテーション | 脳卒中・脳腫瘍・神経難病など | ダウンロード |
心臓リハビリテーション | 心筋梗塞・心不全・大動脈解離など | ダウンロード |
がんのリハビリテーション | 消化器系の癌、乳癌、造血器悪性腫瘍、頭頚部癌、肺癌など | ダウンロード |
廃用症候群のリハビリテーション | 慢性疾患、感染症患者など | ダウンロード |
整形外科リハビリテーション | 骨折、アキレス腱断裂、ヘルニアなど | ダウンロード |
スポーツ整形リハビリテーション | フォームチェック、足底板治療など | ダウンロード |
透析患者のリハビリテーション | 人工透析、腎疾患など | ダウンロード |
難治性疼痛のリハビリテーション | ペインクリニック | ダウンロード |
呼吸リハビリテーション | COPD、肺がん、肺がん、気胸など | ダウンロード |
(5) 教育プログラム
教育プログラムは理学療法、作業療法、言語聴覚療法各部門に設定してあります。
各療法士会の新人教育プログラムに対応し、卒後3~4年で基本的な技術を身に着けることを目標としています。5年目以降も認定や専門療法士の取得に向けてのサポート体制も整えています。
※以下は医療従事者向けの情報です。
※理学療法士教育プログラム
※作業療法士教育プログラム
※言語聴覚士教育プログラム