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脳神経外科 後期研修プログラム

NTT東日本関東病院脳神経外科は、平成27年度より、国立国際医療センター病院を基幹施設とする脳神経外科研修プログラムに所属することになりました。NTT東日本関東病院単独基幹施設としての応募はおこなっておりませんが、当院を中心に研修を行うという形で、平成31年度も後期研修医若干名の募集を行います。 出身学歴・卒業年度は問いません。内科的・外科的を問わず脳の病気について診断・治療力のある医師になるために、やる気のある医師を募集します。

詳細に関しては、お問い合わせフォームより、「脳神経外科 脳卒中センター」宛にご連絡ください。

はじめに
NTT関東病院における脳神経外科研修は、最高峰の脳神経外科・脳神経医療技術と心をつけてもらうことにより、関わる患者さんの人生をよりよいものにできるようにすることを目指しています。そのなかで各自が独自の希望と目標と持って、さまざまな専門領域を磨き、自分の目指す脳神経外科医としての成長を補助してゆきたいと考えています。
その中でも最も重要なことは
「患者第一」
です。これを実行できる力(精神力と技術、知識)をつけてもらうと同時に自分の道を追求して欲しいと思います。

大学等の大きなシステムの中での研修に比較して、より臨床に即した形で早くから脳神経外科医としての基礎をつけ、さらに高度な医療技術と心構えの獲得を目指したい人には最適なプログラムであると自負しています。
NTT東日本関東病院では豊富な良性脳腫瘍、転移性脳腫瘍、脳血管障害や微小血管減圧術症例などの手術、ガンマナイフといった複数のmodalityの特性など、脳神経外科の基礎を学びます。また新しく、国立国際医療センター病院、都立墨東病院、荏原病院、北原国際病院など地域的、患者背景的にも特色のある研修施設、都立神経病院などの関連施設と連携することで、脳神経外科の多様な疾患・治療を学べます。

A: 当科の後期研修医制度の基本的特徴・目標

本研修の目的は専門医取得まで一貫した指導方針のもとで研修を受け、高度脳神経外科医療を習得することです。
そして明日の日本そして世界のためになる脳神経外科医となってもらいたいと思います。そのために必要な知識・精神そして技術を学べる場を提供します。

B: 当科紹介および研修状況

当科は脳動脈瘤、脳腫瘍、微小血管減圧術(通称ジャネッタ手術)など高度な診療技術を要する脳神経外科疾患(年間300-350件)と都内城南地区を中心とした脳卒中救急診療(年間300例の入院)およびγナイフ年間300件超を扱う脳神経疾患を専門とする医療チームです。救急から困難な頭蓋底腫瘍まで、極めて深く広い診療を行っています。当科の活動についての詳細はホームページ脳神経外科紹介(こちらをクリックをご覧ください。)
当科のスタッフは脳神経外科医9名(うち専門医4名)、脳卒中専門神経内科専門医2名からなる都内でも有数の脳神経外科診療チームです。
NTT東日本関東病院としては、大学病院以外では数少ない脳神経外科研修プログラムをしてきました。その結果、H18年度:2名、H19年度:1名、H20 年度:2名、H21年度:2名、H 22年度:2名、平成23年度:3名、平成24年度2名、平成25年度1名、平成26年度1名の後期研修医を迎え、年次を満たした者に関しては、専門医試験も問題なく通過しております。
彼らの平均当直回数は月5~6回(うち週末1)で、積極的に脳卒中や救急医療にかかわっています。休暇は平均して夏休み1週間、他学会・研修会等にあわせて1週間の休暇を許可しています。 また当院での研修を受ける後期研修医は、当院では不十分な研修を補充するため、2年間他施設で研修を行います。その際にも、当院のチームの一員であることには変わりありません。

C: 研修の概要および教育プログラム

平成23年より開始された日本脳神経外科学会専門医履修プログラム制度により、当院は脳神経外科研修の基幹病院として、研修医の育成を担うことになりました。
平成27年度からは前述のように、国立国際医療センター病院を基幹施設とするプログラムに所属する形になりますが、それぞれに基幹プログラムを形成できるような症例数の豊富な病院です。その中で、自施設内および他のプログラムと重複研修することにより、最も個人に適した研修がつめるシステムとなることを目指します。後期研修期間は当院で3年間履修し、関連施設および研修施設で研修を行います。
終了最終年に脳神経外科専門医試験を受けることになります。 大学と連携した研修プログラムを組むことも可能です。

後期研修を終了した段階で、脳神経外科専門医および脳卒中専門医(脳外科専門医終了後)を取得できることをとりあえずの目標とします。要件として

  1. 医師・脳神経外科医として誇りを持って患者のためになる医療を実施できること。患者第一の基本姿勢をつけること。
  2. 基本的脳神経外科手術(テント上脳腫瘍や前方脳動脈瘤、頚部内頸動脈の手術、脊椎の手術アプローチ)をマスターすること。
  3. 頭蓋底手術や高度な脳血管障害治療に参加し自分の将来の方向性を見つけること
  4. 脳神経外科疾患・脳卒中患者・救急疾患の診療をマスターすること
  5. 学術的報告の習熟し、自らの施設、自分の技術を示すことができること
  6. さらに、いつも向上、研究マインドを失わず、場合によっては大学での学位取得に向けて準備をすること

を主眼としてプログラムを進めます。

  • 当プログラムの最大の特徴:

当科での研修は一般大学での研修に比較し、できるだけ短期間で標準的脳神経外科診療技術・マインドを習得し、それぞれの治療法を概念レベルで理解することを目指しています。 各学年が切磋琢磨して技術を向上し、一方で上下の関係のないレベル達成をめざします。
さらにその上でより高い手術、治療技術、さらに研究を推進する力を持てるようなより専門医療にすすめる準備も始めます。

教育プログラムの初期は脳神経外科・脳卒中診療の基本的手技および手術手技研鑽を中心としますが、最終的には文武両道の脳神経外科医育成を目指します。

Ⅰ: 後期研修医1年目(卒後3年目)Junior Year:
  1. 脳神経外科・脳卒中の基本的診療技術の獲得(入院診療:CT,MRIの読影・腰椎穿刺・血管撮影・中心静脈の確保、気管切開など)
  2. 穿頭術・開頭術(前・側・後頭部)・シヤント術等脳神経外科マクロ手術技術の獲得
  3. 練習システムによるマイクロ手術手技の研鑽(年間1万針以上) 毎月アナスト選手権があります。
  4. 情報収集(論文やオンライン情報、講演内容の取得)・情報発信(学会や論文発表)
  5. 練習量・達成度に応じて早期からマイクロ手術なども経験する等を目標にします。
Ⅱ: 期研修2年目(卒後4年目)Senior Year:
  1. 脳神経外科・脳卒中のさらに高度な診療技術の獲得(入院・外来診療)
  2. より複雑な開頭手技のマスター、マイクロ手術の経験, 血管内手術、ガンマナイフなどの技術習得
  3. 練習システムによるマイクロ手術手技の研鑽(同上)
  4. 学会発表・論文発表の機会を増やす
  5. 技術研修会・他の施設見学等を推奨する。
Ⅲ: 後期研修3年目(卒後5年目)Chief Resident Year:
  1. 脳神経外科手術手技の更なる向上
  2. チームの中で責任を持って治療管理を行う資質を磨く
  3. 脳腫瘍(テント上腫瘍)・脳血管障害(特にウィリス輪前方の脳動脈瘤、内頸動脈血栓内膜剥離術、バイパス術の1本)・椎弓切除等脳神経外科の基本的疾患の術者を担当することを目指す。
Ⅳ: 後期研修4年目(卒後6年目) 他施設Fellow
  1. 研修施設・関連施設 および他大学や他プログラムでの研修を中心とします。
  2. これまでに習得した知識の再確認と異なる方法の認知
  3. 卒後4年目までに最低4編の論文を出版・最低年1回の学会発表することを目標にし、指導を受ける。
Ⅴ: 卒後7年目専門医取得以降 当院・他施設Fellow
  1. 脳神経外科専門医取得。翌年脳卒中専門医取得。
  2. 当科におけるさらに高度な専門医療を習得する。頭蓋底手術、脳血管治療フェローシップ(頭蓋底手術、血管障害の手術、ガンマナイフ、血管内治療手技の研修)
  3. その他の専門性をもった病院への年単位での国内留学的派遣。
  4. 大学院での研究
  5. 海外での研修をめざす。
  6. 東京大学やその他の脳神経外科医局へ入局し、学位、その他の技術的・学術的専門性を習得する。

等の将来進路を選択。進路についてさまざまな相談に応じます。

【年度概要】

初期研修
卒後1~2年
後期1年
Junior
後期2年
Senior
後期3年
Chief
後期4年
Fellow1
後期5年目~
総合臨床力取得・脳外科初期研修 脳外科・脳卒中診療 マクロ手術 高度な脳神経外科診療マイクロ入門 チームリーダーとしての資質を磨く 研修施設・関連施設での研修 当院でのfellowship・海外研修・
国内他施設・大学・大学院

【当科の週間予定】

曜日
AM8:00~ 朝カンファ・回診※ 朝カンファ 朝カンファ・回診 朝カンファ 朝カンファ・回診 休日 休日
AM9:30~ 手術 手術 外来 手術 (手術)
外来
PM~5:00 手術 手術 外来 手術 外来
夕カンファ(月4)★ 夕カンファ(月2)◇
外来枠 初診:1
通常:2
脳卒中1
ガンマ:1
通常:1
ガンマ:1
初診:1
通常:2
脳卒中:1
通常:1 初診:1
通常:2
脳卒中:1
ガンマ:1

※: 朝カンファランス:脳卒中カンファランス・脳神経外科手術・ガンマナイフカンファランスを1時間~1時間30分
★: 月曜 夕カンファ 臨床手術カンファランス(月1回M&M 合併症カンファランス 他ビデオカンファランス)
◇: 金曜 夕カンファ 抄読会

  • 【参考】NTT東日本関東病院での3年間研修によって経験できる症例の平均:
  • 予定脳血管障害手術:60件(術者5~10例(一部を含む)、助手60例)
  • 脳腫瘍手術:30件(術者3、助手27例))
  • 微小血管減圧術:10件(術者3(剥離のみ)、助手7))
  • 脳出血・頭部外傷救急手術:15件(術者5、助手10))
  • その他(慢性硬膜下血腫、シャント術など):30例)
  • 血管内治療(ステント、動脈瘤 助手):12例)
  • ガンマナイフ治療:100例)
  • 脳卒中初期診療・治療(tPAなど):50例)
  • (3年間の研修で、認定に必要な症例数は小児・脊椎外科疾患以外は習得することができます)
  • 【参考】

当院で研修できない臨床例や学習環境を経験してもらうため、各研修者の特性や希望により研修施設以外の多彩な関連施設での研修も可能です。

D: 当科の業務紹介

  • 朝カンファランス風景

脳外科医、神経内科医、リハビリテーション医、耳鼻科医、リハビリ技師、看護師、学生等を含めた1例1例の詳細な検討が加えられる。

朝カンファランス風景

  • 朝カンファランス風景

高い技術レベルの習得をめざす

病院外研修

  • 病院外研修

高い技術レベルの習得をめざす

後期研修医1年目

後期研修医1年目
しっかりしたマイクロ技術をつける訓練。

当科にて研修を行う場合、専門医取得を目標に

  • 日本脳神経外科学会
  • 日本脳神経外科コングレス
  • 日本脳卒中学会 脳卒中の外科学会
  • 日本脳腫瘍学会
  • (日本脊髄外科学会)
  • (日本定位機能外科学会)

等の関連学会に入会して研修を開始します。学会会費は病院規定により補助します。

E: 当院での研修後の進路

当院での研修は5年間で専門医取得した学年で終了ですが、当院での研修後の進路は、大学助手へ就職、当院でのさらに専門的分野のフェローシップ、その他の施設でのさらに専門的医療の研修・就職、大学院に入学し、研究・学位取得をめざすなどです。

当院プログラムはできるだけ早期に確実な知識・技術・精神をつけ、優れた脳神経外科医および医学者医としてさらに飛躍成長してゆく土台となることを目指します。 当院での履修者は将来もteamの一員として我々とともに日本の脳神経外科の向上に努めるよう指導します。

F: 連絡先

年間いつでも見学を受け入れていますので、興味のある方は見学にいらしてください。
また、当科の後期研修について知りたい・応募したいという先生
ご質問などありましたら、お問い合わせフォームより、「脳神経外科 脳卒中センター」宛までご連絡ください。