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品質保証室


患者さんのための医療の質改善の取り組み

当院は、患者さんに安心して受診していただけるための取り組み・医療の質改善活動を進めています。

 

1.良質な医療――医療の質の改善とは

当院では、患者さんに「良質」であると感じてもらえる医療サービスを提供するために、次の5つについて改善の取り組みを行っています。

  1. 信頼――患者さんに信頼してもらえるように、正しい診療やケアを行ないます。
  2. 反応――スタッフが、意欲をもって診療を迅速に行ないます。
  3. 確実――診療についての正しい知識を、患者さんに敬意をはらいながら伝えます。
  4. 共感――患者さんの話に傾聴し、個別性に配慮し、共感をもって接します。
  5. 適切――施設、設備、スタッフなどを適切に準備します。

 

2.当院の体制

当院では、「院長などの病院運営に関する責任者」「医療の質改善活動を統括する品質保証委員会」「医療安全管理室」「品質保証室」「感染対策推進室」「診療情報管理室」「院内各部署」が役割を定めて、取り組みを行っています。

■当院の体制の組織図

上記のような体制で、医療の質の改善活動を行っています。
(これとは別に医療安全管理、感染対策推進に関する体制も組まれています)

 

3.取り組みの例

当院の取り組みをいくつか紹介します。

①患者さん確認
当院では、医療行為を行う際に、患者さんに名前と生年月日を言っていただき、医療行為が間違いなく患者さんご本人に行われるようにしています。
②引き継ぎの確認
看護師の勤務交代時など、患者さんの担当者が変更になるときには、引き継ぐ情報の内容を定めています。
③感染対策
院内感染が発生しないように、「手洗い」を励行しています。また、いろいろな感染症の発生を絶えずモニターしています。
④危険性が高い薬の管理
特に危険性が高い薬については、薬剤の配置、使用状況を確認し、薬剤名に「!」マークをつけています。
⑤タイムアウト
手術などの時に、一度手を止めて、処置に必要な物品や手続きなどがすべてそろっているか確認します。これを、タイムアウトと言います。
⑥状況確認
改善の取り組みが着実に進んでいるかを確認するために、病院全体、各部署で、合計100程度のデータを確認しています。

4.取り組みの流れ

取り組みは、「指針(ポリシー)の決定」「マニュアルの作成」「スタッフへの周知・研修」「状況の確認」という流れで行われます。

■取り組みの流れの説明

①指針(ポリシー)の確立――診療の基本原則を定めます。
②マニュアルの作成――指針(ポリシー)を実行するための手順を定めます。
③電子カルテの活用――電子カルテの機能を活用して、スタッフの作業を効率よく進めます。
④スタッフへの周知――①~③について、スタッフに周知します。
⑤スタッフへの研修――必要な場合は、スタッフへの研修を行います。
⑥実行状況の確認――データを収集して、正しい対応が実行されているか確認します。

 

5.国際病院認定機構の認証

医療の質改善の取り組みが、独りよがりにならないように、当院は国際病院認定機構 Joint Commission International (JCI)の認証を受けています。

■JCIの説明

Joint とは共同、Commission とは委員会という意味です。元々はアメリカで、提供している医療の質を医療機関がお互いに評価しあえるように、Joint Commission という組織が作られました。Joint Commission は、2020年7月現在、アメリカの22,000以上の医療機関の認証を行っています。JCIはこの国際版で、2020年7月現在、世界で993の医療機関の認証を行っています。JCIの基準は、14の分類にわたる約1,200の詳細な項目からなっていて、認証を受けるためには、これらの項目一つ一つをクリアしていかなければなりません。当院は、2020年12月に、JCIの第4回目の認証をクリアしました。

■JCIのホームページ:About JCI

 

6.その他の機関の認証

当院はJCIのほか、外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)、 ジャパン インターナショナル ホスピタルズ、日本病院会・日本人間ドック学会人間ドック・健診施設機能評価認定の認証も受けています。

 

7.調査への参加

当院は下記のような調査に参加しており、当院の状況を他の医療機関の状況と比較できるようにしています。

  • 臨床指標臨床検査部の日本医師会臨床検査精度管理調査
  • 日本臨床衛生検査技師会精度管理調査
  • 東京都臨床検査技師会データ標準化精度管理調査
  • 患者満足度調査
  • 医療の質指標の改善プロジェクト(QIP:Quality Indicator/Improvement Project)
  • 都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会QI研究

■QIP告知文

  • 医療の質と活動の実態調査・改善事業について
    当院では、より質の高い医療・公衆衛生の向上のため、私達が行っている医療の内容を客観的に評価しながら、さらに改善させてゆくことが大事だと考えております。 そこで、当院では研究機関と協力して、お受けになった入院および外来診療に関するデータを完全に匿名化した状態で収集して客観的に分析し、医療や施設運営の質を一層向上させることをめざしております。
  • 研究参加と既存情報の提供についての公開情報
    1)(試料・情報の利用目的及び利用方法、他の機関へ提供方法):
    匿名化された診療報酬データ(DPCデータ)を、医療の質と活動の実態調査を行い公衆衛生の向上に与する目的に、暗号化通信による電子的送付あ るいは追跡可能な宅配等により、京都大学へ提供する。
    2)(利用し、又は提供する試料・情報の項目):
    厚生労働省により規定され作成されたDPCデータ(年齢・性別、病名、手術・処置・薬剤等の種類、外来受診回数、入院期間、医療費など)
    3)(利用する者の範囲):
    「医療の質と経済性に関する実態調査」を実施する研究者
    研究責任者:京都大学大学院医学研究科医療経済学分野教授 今中雄一
    研究実施体制は研究責任者によるホームページをご参照ください。
    http://med-econ.umin.ac.jp/disc/ 
    4)(試料・情報の管理について責任者):
    NTT東日本関東病院院長 大江 隆史

■都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会がん登録部会QI研究告知文

  • がん診療均てん化のための臨床情報データベース構築と活用に関する研究について
    当院では、より質の高い医療・公衆衛生の向上のため、私達が行っている医療の内容を客観的に評価しながら、さらに改善させてゆくことが大事だと考えております。そこで、当院では研究機関と協力して、お受けになった入院および外来診療に関するデータを完全に匿名化した状態で収集して客観的に分析し、医療や施設運営の質を一層向上させることをめざしております。
  • 研究参加と既存情報の提供についての公開情報
    1)(試料・情報の利用目的及び利用方法、他の機関へ提供方法):
    匿名化された院内がん登録データおよびDPC データを、医療の質と活動の実態調査を行い公衆衛生の向上に与する目的に、追跡可能な宅配等により国立がん研究センターへ提供する。
    2)(利用し、又は提供する試料・情報の項目):
    厚生労働省により規定され作成されたDPCデータ(年齢・性別、病名、手術・処置・薬剤等の種類、外来受診回数、入院期間、医療費など)および院内がん登録データ
    3)(利用する者の範囲):
    「がん診療均てん化のための臨床情報データベース構築と活用に関する研究」を実施する研究者
    研究責任者:国立がん研究センターがん対策情報センターがん臨床情報部 東 尚弘
    研究実施体制:全国の院内がん登録実施施設のうち協力施設
    4)(試料・情報の管理について責任者):
    NTT東日本関東病院院長 大江 隆史

 

8.患者さんへのお願い

上記のように、当院は、患者さんにより良質と評価していただける医療サービスの提供に努めています。もし、当院の医療の質に問題を感じられることがありましたら、主治医、担当看護師、患者さん相談窓口、オレンジボックスなどを通じて、ご指摘をお伝えいただけますよう、よろしくお願いいたします。