内視鏡部


当院では1955年代の内視鏡検査の草創期から検査が行われ、2000年12月新病院開院時には、NTT関東病院内視鏡センターとして780平方メートルの日本有数の内視鏡センターとして設立されました。2004年1月からは内視鏡部として態勢を整え、質・量の両面で増大する内視鏡検査・治療の需要に即応できるようにしました。消化管内科、外科との非常に緊密な連携の下に運営されております。看護スタッフも内視鏡学、感染防御などについて多くの研鑽を積んで関連学会で指導的な活動をしております。最近の話題では、大圃医師が着任してからの飛躍的なESDの発展(胃、ついで食道、そして大腸ESDが保険適応となってきています)のほか、カプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡、経鼻内視鏡、ミント法などが注目されます(消化管内科を参照)。

内視鏡部の検査体制

検査室として10室あり、専用のX線透視室を加え11室で検査をおこなっています(2022年2月現在)。2019年~2021年の平均検査件数※は、上部消化管約13000件、下部消化管約7000件でした。
このほか膵胆管内視鏡、超音波内視鏡も行っています。通常の検査のほか、胃癌、食道癌、大腸癌などの内視鏡的切除(ESDの項参照)が最近急速に増加しており、また出血や閉塞性黄疸などの緊急の場合は、熟練したスタッフが常時即応できる態勢をとっており、必要な処置をすぐに実行できます。
食道から大腸までと膵臓、胆道の全領域の疾患を対象としており、内視鏡による疾患の診断のほかにあらゆる内視鏡治療が当院で行われています。
2013年5月1日“2F内視鏡センター”の開設に伴い、1階内視鏡センターの検査室は専用のX線透視室を加え11室に変更し、患者さんの検査・治療を中心とした体制に移行しています。

  • ※2019年1~12月(上部消化管18304件、下部消化管8348件)
    2020年1~12月(上部消化管11031件、下部消化管6215件)
    2021年1月~12月(上部消化管9920件、下部消化管6436件)

大腸カプセル内視鏡検査

当院は2014年10月より、これまで小腸検査のみであった口から飲みこむタイプのカプセル内視鏡を、大腸検査についても開始しました。この検査は、大腸に病変があることが疑われ、かつ通常の大腸内視鏡が奥まで通らない患者さんに対して公的医療保険の対象になっています。従来の内視鏡検査と違って痛みが全くなく、肛門から何も挿入しないため、「痛み」や「恥ずかしさ」が気になるという方におススメです。
なお、自己負担額等、詳細については、消化管内科にお問い合わせください。

内視鏡検査に関するQ&A

患者さんから良く尋ねられる質問、疑問にお答えします。

Q1.上部(食道~十二指腸)内視鏡検査を楽に受けるコツはありますか?

A1. 肩と首の力をいれずにリラックスすることです。

  1. リラックスするためには、呼吸をゆっくり行います。鼻から息を吸い(鼻が詰まっているときは口でも可)口から吐きます。息を吐くときに指先までを抜くような気持ちで繰り返してください。
  2. 内視鏡の喉の違和感(あたっているような感じ)は、麻酔をしても完全にとれません。喉に溜まった唾液を飲みこむと、麻酔の効果でむせやすくなっています。唾液は口の外に流し出すようにすると、喉の違和感も軽減します。
  3. 検査のモニター画面がご覧になれますので、目を開けてモニターをご覧ください。医師が適宜説明をしてくれます。喉の違和感に気持ちが集中せず、少し楽に受けることができます。

Q2. 検査が楽に受けられる注射を希望したいのですが。

A2.前回の検査で、喉の反射が強くとても苦しかった方などは、医師からすすめられたり、ご自身で希望される方がいます。この注射は、血圧低下、血管痛、血管炎、呼吸抑制、ふらつき、眠気、注意力・集中力低下、運動反射能力低下が起こることがあります。そのため、この注射を使用した場合、1~2時間安静にお休みいただき血圧、ふらつき、覚醒状態(会話がきちんとできるかなど)を確認してからお帰りいただきます。
当日は、車の運転や飲酒は危険ですので絶対なさらないようにしてください。ご希望される方は、安全確保のため付き添いの方とご一緒に来院していただくことをおすすめします。

Q3. 検査時間はどれくらいですか。

A3.上部(食道~十二指腸)内視鏡検査:観察のみですと5分前後。
下部(大腸)内視鏡検査:観察のみの場合は15分程度(体形、年齢、手術暦などによって個人差があります)
ポリープ切除:30分前後(数や大きさ部位によります)。
カプセル内視鏡:バッテリーをつけて外すまでの時間(拘束時間)は約8時間

注)検査受付から検査終了までには、実際の検査時間以外に別途お時間を頂きます(着替えや注意事項説明等)。お時間には余裕を持ってお越しください。

Q4.内視鏡検査で病気が感染しませんか。

A4.その心配はありません。当院ではガイドラインを遵守して、1症例ごとに十分な洗浄の後、消毒を行っています。洗浄消毒の効果についても、定期的に細菌の培養検査を行い、問題がないことを確認しております。
十分な内視鏡の本数と、洗浄機をそろえ、検査に対応しております。検査に使用される処置具(組織を摘み取ったり、ポリープを切除するときに使用する機具)に関しても、ディスポーザブル(使い捨て)製品や、高圧蒸気滅菌したものを使用しております。安心して検査をお受けください。

Q5.大腸内視鏡検査は痛くありませんか。

A5.大多数の方に強い痛みはありません。大腸はねじれたり、伸ばされたり、癒着(手術、炎症性の疾患による)があったりすると痛みを感じます。そのような症状がある場合は、遠慮なく医師にお伝えください。麻酔薬(鎮静薬)を使用して対応しております。
強い痛みが持続する場合は、内視鏡が予定通りに挿入されていない可能性もありますので、患者さんの情報は大切です。一部大きく腸が曲がっている部分を通過する場合など、ご協力をいただく場合もあります。検査中は、大腸の中に空気を送り、腸を膨らませて観察をしますので、少しおなかが張ったような感じが持続します。
腸の動きを止める注射をしている場合は、ガス(空気)を出しにくいかもしれませんがガスは遠慮なく出してください。また、検査用シーツ、パンツなど汚れても問題ないように使い捨てのものを使用しております。左右どちらを向いてもモニター画面がご覧いただけるようになっております。医師が適宜説明をしますので、モニター画面をご覧ください。

Q6. 大腸のポリープを取った後は、すぐに帰宅できますか?

A6.まれに、大きなポリープを切除後で出血予防のため安静が必要と思われる患者さんは入院をすすめられることもありますが、ほとんどの患者さんは、帰宅できます。

Q7. 検査の流れについて教えてください。

A7. 上部内視鏡検査の流れ
下部内視鏡検査の流れ

Q8.検査の後はどれくらいで食事ができますか?

A8.上部内視鏡検査の場合…検査終了後30分ぐらいすると、喉の麻酔の効果が消退してきます。水を飲んでむせたりしなければ、食事を召し上がってください。組織を取った場合は、刺激の少ない消化のよいものを召し上がるようにしてください。

大腸内視鏡検査・治療の場合…検査後すぐに食事は可能です。おなかの様子をみながら消化のよいものから召し上がってください。組織を採取した方は、当日はお酒を飲まないでください。高周波(電気)を使用してポリープを切除した場合は、1週間禁酒してください。

 

Q9. 経鼻内視鏡(鼻から挿入する内視鏡)があると聞きました。

A9.前回、苦しい思いをされた方におすすめします。しかし本数に限りがありますので、日程によってはお待たせすることがあります。また、鼻腔内が狭い方は、挿入が難しい場合もあります。

部長 大圃 研