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血液浄化センター

(1)概要

血液浄化療法とは、腎機能障害により異常になった体液是正(質、量)を行う治療法です。
血液浄化療法の種類は、血液透析(HD)、血液ろ過透析(HDF)、腹膜透析(PD)、その他にも血漿交換(PE)や血漿吸着療法(plasma absorption)や持続的腎代替療法(CRRT)などがあります。
対象疾患は、急性腎障害、慢性腎障害などの腎臓病だけでなく、神経疾患、消化器疾患、血液疾患、膠原病・血管炎、代謝疾患など広い分野です。
治療場所は、患者さんの状態が安定している場合は血液浄化室で、状態の不安定な入院患者さんは集中治療室で行っています。

(2)ポリシー

当院の血液浄化療法のすべてを高血圧・腎臓内科医師が担います。高血圧・腎臓内科かかりつけの患者さんはもちろんのこと、他科疾患で血液浄化療法が必要になった患者さんには各科の医師と連携して行います。

(3)特徴

・腎代替療法の選択

慢性腎臓病患者さんの腎機能悪化時には、血液浄化室で看護師と共に、腎代替療法(HDかPDか腎臓移植)の選択について時間をかけて説明しています。そして患者さんの希望と病態に応じて治療法の選択を行うようにしています。

・腎障害患者教育

腎臓病患者さんの日常の管理について(食事、血圧管理、検査結果の読み方など)医師の指示のもと看護師が主となり教育を行っています。

・維持透析(血液透析、腹膜透析)

当院でHDやPDを開始した慢性腎臓病患者さんの外来維持透析もおこなっています。
またがん治療手術(外科、呼吸器外科、泌尿器科、産婦人科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、皮膚科など)や脳卒中・心筋梗塞などの心血管系疾患治療(脳外科、脳血管内科、循環器科、心臓血管外科)、整形外科手術のために各科に入院する維持透析患者さんの入院中の透析も行います。

・血漿交換療法、血液吸着療法など

ギランバレー症候群などの神経疾患、炎症性腸疾患などの消化器疾患、血栓性血小板減少症などの血液疾患、SLEなどの膠原病・血管炎、末梢動脈疾患など多岐にわたる疾患の治療のひとつとして血液浄化療法が選択された場合にも各科の医師と連携して行います。

・急性血液浄化療法

院内発症の急性腎障害や救急患者の血液浄化療法にもかかわっています。重症感染症や重篤な状態で救急入院される患者さんは、腎臓を含めた多臓器に障害を受けているため、集中治療室での持続的な血液浄化療法が必要になることが多々あります。当センターは、持続的血液浄化療法を行うことで、救急医療にも貢献しています。

センター長 渋谷 祐子

関連リンク:高血圧・腎臓内科