胆石
胆石とは
胆石とは、肝臓や胆のう,胆管(総胆管)にできる結石のことです。結石(石)のできる部位によってそれぞれ名称が異なり治療法も異なってきます。
腹部超音波検査やCT検査により診断を行いますが、超音波やCTでも判断がつきにくい場合はMRCPやEUSなどの追加検査を行い結石の有無や大きさを確認します。
胆石の分類
部位による分類としては大きく分けて胆のう結石(胆石)、総胆管結石、肝内結石に分けることができます。

「ボストンサイエンティフィックジャパン」https://www.bostonscientific.com/jp-JP/health-conditions/choledocholithiasis/choledocholithiasis-01.html
a)胆嚢結石(胆石)
胆嚢内に存在する結石です。多くの方は生涯無症状ですが10~20%程度の方は一生の間に症状が出ます。症状を認めた場合は治療適応となります。
治療として大きく内科的治療(胆石溶解療法、胆石破砕療法)と外科的治療(手術)に分けられます。しかし結石溶解療法や破砕療法は適応となる場合が限られ、治療効果も低いのであまりおすすめできません。そのため症状のある患者様には手術(胆のう摘出術)を勧めさせていただいております。また、胆石がある場合、急性胆嚢炎になる恐れがあります。
治療
内科的治療
- 胆石溶解療法:大きさが小さいコレステロール結石の場合に適応される。ただし小さくなるまでに年単位の時間がかかります。
外科的治療
- 胆嚢摘出術(開腹・腹腔鏡)
外科と相談し必要に応じて手術を行います。
b)総胆管結石
総胆管内の結石を総胆管結石と呼びます。胆のう内の結石は基本無症状ですが、総胆管内結石は一生の間にほぼ100%症状(腹痛・発熱・黄疸)が出ます。そのため内視鏡治療(ERCP)を標準治療として行います。以下に内視鏡的採石方法を挙げます。
治療
- EST(内視鏡的乳頭括約筋切開術endscopic sphincterotomy)

- EPBD(内視鏡的乳頭バルーン拡張術endscopic papillary balloon dilateon)

電気メスで胆管の出口を切開するESTとバルーンで拡張するEPBDの両者は一長一短なのですが、当院の場合は抗血栓薬の内服の有無等により上記の治療を使い分けております。両方を組み合わせて治療するEPLBDという方法もあり、結石が大きい場合に用いております。上記の方法で総胆管の入り口(出口)であるVater乳頭を広げ結石を取り出せるようにします。その後、バスケット鉗子やバルーンカテーテルといった器具で採石を行います。

出典「株式会社カネカメディックス」http://www.zeonmedical.co.jp/product/digestive/index.html

EPLBDによる総胆管結石治療
この様な方法で安全かつ確実に治療ができる様にしています。治療時間は早ければ10~15分程度です。
c)肝内結石
肝内結石も総胆管結石と同様の方法で除去しますが結石のでき方によっては胆管癌のハイリスクになるため、肝臓切除術が必要になる方もいらっしゃいます。
当院での胆石症の治療について
総胆管結石は症状がない方でもいつ発作が起きてもおかしくないため迅速な摘出が望ましい病気です。当院では通常、初診の翌週までに入院して3泊4日で治療することが可能です。