がんゲノム医療(患者さん向け)

はじめに

当院は、東京大学医学部附属病院(以下 東京大学病院)と協力し 「がんゲノム医療連携病院」として 「がんゲノム医療」 を行っています。

検査を受けたい方や検査適応があるのかお悩みの方は、まずは担当医もしくはがん相談支援センターにご相談ください。

受診の予約は担当医の先生が行います。

専門外来で、検査に関する説明・相談、検査の受付を、静かな環境の中で行います。

がんゲノム医療とは

がん細胞にはその特徴を決める複数の遺伝子変化があると考えられています。その遺伝子変化はひとりひとりで異なるため、その情報を調べることにより、診断や個々にあった治療法を行う医療が「がんゲノム医療」です。

現在は、複数のがん遺伝子を網羅的に調べる「がんパネル検査」を保険診療で行っています。

検査の対象となる方(適応基準)

  • 18歳以上の方

*個々の検査には、別途条件があります。
*担当医の先生は、がんゲノム検査希望の患者さんを紹介いただく主治医の先生へ」を参照ください。

がんゲノム医療(パネル検査)でわかること

病気の詳しい診断やより適切な治療の決定に役立つ遺伝子変化の情報が得られる可能性があります。検査を受けられた時点で承認されている薬がなくても、将来的に適用可能となる薬剤(治験等を含めて)が見つかる可能性があります。

【当院で行っているがん遺伝子パネル】どちらか1つを選択

NCCオンコパネル Foundation One CDx
手術や生検で取った検体を使用 腫瘍検体と血液 腫瘍検体
解析遺伝子数 114遺伝子 324遺伝子
結果返却期間 必要な検体を提出から、4-6週間
生まれつきがんに罹りやすい体質をもつ遺伝子の変化
(生殖細胞系列)
13遺伝子 はっきりしない

がんゲノム医療で注意が必要なこと

■治療薬をみつけるための検査であり、治療行為は含まれません。

■病理検体の量が少ない、劣化でDNAの質が検査に耐えられない場合は検査自体ができない場合があります。

■検査の結果、遺伝子に有意義な変化が見つからない場合や、変化が見つかっても治療に使用できる薬剤がみつからない場合もあります。

■国立がんセンター中央病院が実施した先行研究の報告では、検査を受けた結果に基づいて、治療に使用できる薬剤投与ができた患者さんは、13.3%(25例/187例)でした。

■治療効果が期待できる治療薬の情報を提供できても、その治療薬の治療効果を保証するものではありません。

■がんに関連した遺伝子変化を調べる検査ですが、その情報が同時に、遺伝子がうまく機能していない事が原因でがんを発症した可能性、もしくは他のがんを発症しやすい可能性が高いということがわかることがあります(二次的所見)。

■検査結果は、本人や担当医師に開示されるだけでなく、国立がん研究センター内に設置されたデータセンター、がんゲノム情報管理センターに登録され、がん患者の遺伝子変異情報データベースの構築や新薬開発などを目的に利活用されます。

がんゲノム情報管理センターの情報もご参照ください

※がんゲノム医療の相談については、がん相談支援センター
(TEL:03-3448-6280)に平日9:00~16:30にご連絡ください。

*予約は診療や検体情報の確認があるため担当医の先生からのみになります。

検査の流れについて

他院でがん診療を受けている患者さん

検査の概要図

  1. 現在がん診療を行っている担当医と、検査について相談してください。
  2. 担当医より適格と判断された際は、担当医が当院の予約を取得することになっています。
  3. 初回は、「腫瘍内科がんゲノム外来(月曜・木曜日 午前 完全予約制)」になります【予約日①】。
  4. 【予約日①】に、担当医の診療情報提供書、病理検体を持参し受診してください。当院の担当医師と遺伝看護専門看護師で1時間程度の十分な説明と相談を行います。
    *検査に適さない検体や、【予約日①】の診察に適応でないと判断する場合があることをご理解ください。
  5. 別日の木曜日午後(【予約日②】)に、適応の最終判断、検査内容、二次的所見等の不明点について再度確認し、文書で同意を頂きます。結果説明のために約4-6週間後に次回の予約をとります【予約日③】。
  6. 当院の主治医が東京大学病院と連携し検査結果を確認し、木曜日午後の外来【予約日③】にて結果を説明いたします。
  7. 二次的所見を認め、結果開示を希望された方には当院にて遺伝カウンセリングを受けることができます。遺伝カウンセリング料は自費となりますので別日に予約をとります。

当院でがん診療を受けている患者さん

  1. 診療科担当医に相談してください。 (原則入院中はできません)

費用について

【予約日①】は完全予約制です。33,000円(税込)/1時間の相談費用がかかります(費用には、がんゲノム相談、病理検体確認などを含む)。

【予約日①】は自由診療ですので、当日当院で他の科を受診すること、検査や処置を受けることはできません。また、限度額適用認定証の手続きを事前にしておくことをお勧めします。

【予約日②】以降は保険診療で行われます。
費用は8万円(3割負担の場合、24,000円)
(検査提出費、検査の説明費、家族歴と家系図の作成、再診費等がかかります)。

【予約日③】保険診療  結果説明日
費用は、480,000円(3割負担の場合、144,000円)

*遺伝カウンセリングについて(二次的所見後、希望された場合)
初回13,200円(税込)、2回目以降3,300円(税込)になります。

検査結果について

ご説明する予定の内容は、①がん細砲の遺伝子変化に関連して、今後の患者さんの治療の選択に有用だと判断された情報、②次世代に受け継ぐ可能性のある遺伝子変化情報です。

最適と思われる治療法について、主治医の先生のもとで、患者さんのご意向も伺いながら検討していきます。

治療の情報があればお伝えしますが、原則、当院では検査結果のみの説明・相談となりますので、今後の治療方針は担当医の先生とご相談ください。

がんになりやすい体質と関連する遺伝子の配列変化を認めた場合、同意書に結果の開示を希望するとされた時には結果をお伝えします。

二次的所見を認めたとしても同意書に結果を知りたくないと記載されている場合はお伝えいたしません。

ゲノム医療について相談のある方

がんゲノム医療の相談については、がん相談支援センター(TEL:03-3448-6280)に平日9:00~16:00にご連絡ください。予約は診療や検体情報の確認があるため、主治医の先生からのみになります。

参考資料・ホームページ