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呼吸器科 後期研修プログラム

1.研修体制の基本

呼吸器病学専攻の年数に応じて、以下の体制にもとに呼吸器病学の専門的臨床研修を行う。 Aコースに該当する場合は,2年目Bコース,3年目Cコースの研修になる.また、Aコースの場合は他科での研修希望にも、該当科が受け入れ可能であれば応ずる。

  1. 呼吸器病学専攻経歴のないもの(Aコース)
    卒後2年の臨床研修期間を終了したもの、他院で後期研修を終え、呼吸器病学の専門的研修をめざすものが対象になる。
    入院診療においては、主治医である日本呼吸器学会指導医あるいは専門医のもとで担当医として診療にあたる。診療方針の決定は主治医との合議で行い、専門的診療行為の実施にあたっては主治医の指導を受けながら行う。
    外来診療は初診1~2回/週、再診1回/週を担当し、呼吸器疾患患者の鑑別診断、外来治療等を研修する。
  2. 呼吸器病学専攻が1~2年のもの(Bコース)
    入院診療においては、主治医である日本呼吸器学会指導医あるいは専門医の指導のもと、担当医として診療にあたる。
    外来診療は、初診1~2回/週、再診1回/週を担当し、呼吸器疾患患者の鑑別診断、外来治療等を研修する。
  3. 呼吸器病学専攻が2年以上(Cコース)で、専門医の資格を有していないもの
    専攻経験年数が2年以上のもので、専門医の資格取得までの期間に相当する研修である。
    入院診療においては、主治医である日本呼吸器学会指導医あるいは専門医の指導のもと、担当医として診療にあたり、臨床研修医に対して、呼吸器診療の専門的指導を行う。
    外来診療は、初診2回/週、再診2回/週を担当し、呼吸器疾患患者の鑑別診断、外来治療等を研修する。

2.各コースの到達目標

【Aコース】

  1. 形態、機能、病態生理、疫学、主要症候、身体所見についての正確な知識を習得し、説明できる。
  2. 呼吸器疾患に関連する検体検査(喀痰検査、腫瘍マーカ・免疫学的検査・ウイルス学的検査等)の適応を理解し、適切な項目の指示ができる。
  3. CT、MRI、核医学的検査の適応、検査の手順を理解し、解剖学的構造を読影することができる。
  4. 基礎的な呼吸生理の知識を習得し(肺機能セミナーに参加)、検査結果の解釈ができる。
  5. 胸腔穿刺、胸腔ドレナージ、気管内挿管が独立してできる。指導医のもと、気管支鏡を用いた気管支内腔の観察ができる。
  6. 人工呼吸の基本的原理(陽圧換気と自発呼吸との相違点)を理解し、各種モード(CMV、SIMV、PSV)における基本的設定ができる。
  7. 筆頭演者による症例報告を1例以上行い、臨床的研究の手法を学習する。

【Bコース】
形態、機能、病態生理、疫学、主要症候、身体所見について、他の職種の医療スタッフにレクチャーできる。

  1. 指導医・専門医の指導のもとに、胸部CT、MRIの読影ができる。
  2. 胸部超音波検査において、胸水の確認、下大静脈による右心系の評価、胸壁下の腫瘤病変の描出などの基本的な検査ができる。
  3. 気管支鏡検査においては、指導医のもと、正常気管支所見、異常気管支所見の把握ができ、可視範囲の気管支粘膜、腫瘍組織の生検ができる。また、経気管支肺生検、気管支肺胞洗浄の補助ができる。
  4. 基本的人工呼吸管理モードであるPSV、SIMVを用いて、人工呼吸器からの離脱ができる。NPPVの適応、方法を理解し、指導医の指導のもとで実施できる。
  5. 多数の呼吸器疾患症例を担当し、各種呼吸器疾患各論的項目の理解を深める。
  6. 筆頭演者による症例報告を1例以上行う。筆頭演者あるいは共同演者として臨床的研究成果を発表する。

【Cコース】

  1. 呼吸器病学の総論的項目について、また呼吸器疾患患者の診療において臨床研修医に指導ができる。
  2. 指導医・専門医のもと経皮肺生検、胸膜生検を行うことができる。
  3. 独立して、気管支鏡による観察、気道吸引等の処置ができる。指導医・専門医のもと経気管支肺生検ができる。
  4. 独立して、人工呼吸管理(CMV、SIMV、PSV、CPPV、NPPV)ができる。
  5. 筆頭演者による症例報告を3例以上行う。筆頭演者あるいは共同演者として臨床的研究成果を発表する。筆頭著者による論文を1編以上、共著者も含め、2編以上作成する。

なお、上記各コースの、項目の詳細は、日本呼吸器学会研修カリキュラムに準拠する。

3.研修後の進路と専門医資格

当科での研修は、将来の研究を中心とした進路を念頭において専門医研修を考すすめている。希望に応じて、大学等の研究機関を紹介する。これまでの実績:

  • 順天堂大学医学部呼吸器内科学教室
  • 東京大学医学部呼吸器内科学教室
  • 東北大学加齢医学研究所呼吸器腫瘍研究分野
  • 自治医科大学内科学部門呼吸器内科学教室
  • 杏林大学医学部内科学1
  • 東京慈恵会医科大学附属第3病院 呼吸器・感染症内科
  • 国立がんセンター中央病院

など

当科は以下の専門医制度に基づく認定施設の認定を受けている。従って、当科勤務中の実績は、必須研修期間に組み入れることができる。

  • 日本呼吸器学会専門医制度の認定施設(認定内科医取得後3年以上)
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡認定制度の認定施設(会員歴5年以上)
  • 日本アレルギー学会認定教育施設(会員歴5年以上)
  • 日本リウマチ学会認定教育施設(会員歴5年以上)
    1. 臨死期にあたり、家族教育や家族ケアの重要性を理解する。

研修指導スタッフ

研修責任者
臼井一裕(日本呼吸器学会専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器内視鏡学会指導医)

指導医
野田 裕道(日本呼吸器学会専門医、日本アレルギー学会専門医、日本内科学会認定内科医)
臼井 一裕(日本呼吸器学会専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器内視鏡学会指導医)
田中 良明(日本呼吸器学会専門医、日本アレルギー学会専門医、日本呼吸器内視鏡学会専門医、日本内科学会認定内科医)
棚井 千春(日本呼吸器学会専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医)

ご質問などありましたら、お問い合わせフォームより、ご連絡ください。