プロにとっても愛好家にとっても、ケガや痛みによる競技からの離脱ほどつらいことはありません。高いレベルで長くスポーツを続けるために、正しい診断のもとで適切な治療とリハビリテーションを受けましょう。
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スポーツ整形外科ってどんな診療科?

スポーツ整形外科ってどんな診療科?

ケガや障害からの早期競技復帰と再発しない体づくりを支える診療科
スポーツには、ケガやオーバーユースによる慢性的な痛みがつきものです。しかし、違和感を放置したり、その場しのぎの治療を繰り返したりしていると、パフォーマンスが落ち、場合によっては競技継続が困難になることも。整形外科(スポーツ部門)では、正しい診断と適切な治療法の選択、競技特性にもとづくリハビリにより、早期競技復帰と再発しない体づくりをサポートします。
まずはしっかり診断し患者さんのニーズを確認
年齢層やプロ・アマを問わずまずは「正しい診断」が重要
「スポーツ整形外科」というと、プロのスポーツ選手のための診療科をイメージするかもしれません。実際には、オリンピックをめざすレベルのアスリートから、趣味としてスポーツに親しむ方まで、「スポーツに関わるすべての人の外傷や障害」を診ています。成長期のお子さんのオーバーユースに伴う骨端症や離断性骨軟骨炎といった特有の障害もあれば、学生やプロ選手の膝十字靭帯損傷、半月板損傷といった外傷もあり、年齢層も症状もさまざまです。最近では、サッカーやラグビーのシニアリーグが活発で、60代、70代の方の受診も珍しくありません。
手術は数ある選択肢の1つリハビリのみで済むことも

患者さんの年齢や症状を問わず、診察や画像検査で「なぜケガをしたのか」を解明し、原因を根本的に解決するための治療を検討します。痛みや機能不全の原因によっては、手術よりもリハビリが適していることも。その場合、理学療法士に適切な運動強度や復帰目標を伝え、個別最適化したプログラムを実施します。機能回復と再発防止を両立し、長くスポーツを続けましょう。

長年、武田部長と共に整形外科(スポーツ部門)でリハビリにあたる理学療法士の大山貴裕と米村仁洋。円滑な連携で患者さんをサポートする。
スポーツによるケガや障害からの速やかな復帰と、長くスポーツを継続できる体づくりには、スポーツに特化した整形外科医と理学療法士の連携が欠かせません。気心の知れた理学療法士とともにスポーツに親しむ人を支える当科に、ぜひご相談ください。

先生にお話しを聞きました!

スポーツ整形外科部長 武田 秀樹
1998年金沢大学医学部卒業。関東労災病院、東京大学医学部附属病院、オスロスポーツトラウマリサーチセンター、東芝病院(現・東京品川病院)を経て2018年より現職。専門分野は膝、および足全般。日本整形外科学会整形外科専門医。