A.効果がないことが多いです

薬剤部 工藤徹也

三叉神経痛は顔に電気が走るような痛みが特徴で、その原因の多くが三叉神経周辺の血管による神経の圧迫と考えられています。痛み止めとして、多くの人がロキソプロフェンを服用していますが、結論から言うと、三叉神経痛に対するロキソプロフェンの効果はあまり期待できません。なぜなら、ロキソプロフェンは炎症を引き起こす物質が体内で作られるのを抑えるはたらきが主な作用であり、炎症に伴う腫れや痛みを和らげるために用いられる薬だからです。

では、どんな薬が三叉神経痛に適しているのでしょうか。それは、カルバマゼピンをはじめとする抗けいれん薬などになります。カルバマゼピンには神経の過剰な興奮を抑える作用があるため、三叉神経痛への効果が期待できます。

三叉神経痛にはあまり適していないロキソプロフェンですが、炎症を伴う神経痛であれば効果を発揮することもあります。もし薬を飲んでも痛みが治まらない場合は、病院を受診して、診断を受けるようにしましょう。