診療のスタートは徹底して聴くことから

渋谷:総合診療科では、現在何名の医師が働いていますか。

坂間:私を含め、5名の医師が他科と兼務しながら外来診療にあたっています。私自身も国際診療科との兼務です。

渋谷:受診すべき診療科がわからない方を診断し、適切な科に振り分ける重要な役割ですね。

坂間:はい。調子が悪いけど何科を受診していいかわからないという方を診て、専門の診療科に橋渡ししたり、診断をつけてかかりつけ医にお戻ししたりするのが主な業務です。私以外にも国際診療科と兼務している医師がおり、日本にお住まいの外国人患者さんの診療のサポートもしています。

渋谷:普段の診療で意識していることは何ですか。

坂間:先入観をなくして、まずは患者さんの話をよく聴くことを心がけています。同じ病気でも自覚症状や訴え方は患者さんによってまったく異なりますので、常に勉強です。患者さんと触れ合うことで、私自身が成長させてもらっています。

渋谷:外来が近いので声が聞こえてくることがありますが、坂間先生は本当に穏やかで、親身に患者さんに寄り添って接している印象です。

坂間:ありがとうございます。うれしいことに、女性特有の悩みや、デリケートな部分の症状など、これまでなかなか言えずにいたことを「先生だから打ち明けた」とおっしゃってくださる患者さんもいらっしゃいます。やりがいを感じますし、ますます努力しなければと思います。

当院に配属になった際、先生方の関係性がとてもフラットであることに驚きました。性差を感じることも一切なく、何かあればいつでも、誰にでも相談できる関係性が確立されています。適切な診療科へ、スムーズに情報をつなぐことができるのは大きな強みだと思います。