東京都は、都内医療機関が共通に使用できる6つのがん(肺がん・胃がん・肝がん・大腸がん・乳がん・前立腺がん)の地域連携クリティカルパス「東京都医療連携手帳」の運用を行っています。この手帳は、がん患者さんが、手術など専門的な治療を行った後に患者さんの5年ないし10年先までの診療の計画を立て、一冊にまとめたものです。当院では、胃がん、大腸がん、前立腺がんの患者さんに対し、手帳を活用しています。
「東京都医療連携手帳」を使う利点
計画に沿った適切な診療の提供
手帳の診察予定表により「いつ」「どこで」「どんな」検査や診察を受ければよいかが分かります。
また、かかりつけ医と当院の医師が患者さんの診療情報を共有できるため、同じ検査を重複して受ける必要がなくなります。
2人の主治医がいる安心感
日頃の診療を担当するかかりつけ医と、年に何回かの専門的診療を担当する当院医師の2人が患者さんの主治医をつとめることで、安心して療養することができます。
なお、かかりつけ医は患者さんの病気(がん)のことを把握しているので、体調が良くないときも適切な診療を受けることができます。

手帳のお渡し
- 当院の担当医師から、患者さんへ医療連携手帳について説明し、同意を得て手帳をお渡しします。
- 手帳はかかりつけ医および当院へ来る際に必ず持参し提示してください。

手帳の活用
- 診療・検査を受ける時期がわかります。
- 気になることがあれば、ご自身で手帳に記載し、当院の担当医師とかかりつけ医に情報共有できます。
当院の担当医師は、医療連携手帳が患者さんの診療に適しているかどうかを判断し、患者さんや家族に十分説明し同意を得た上で、手帳の利用を開始します。なお、使用開始後、途中で使用を中止することも可能です。
適切な対応に繋がりますので、別の病気で医療機関などに行く際もお薬手帳と一緒にぜひ「東京都医療連携手帳」をご持参ください!