A.SGLT2阻害薬という薬に関しては、一部糖尿病の治療だけでなく心不全にも使用されるため、問題ありません。

薬剤部 池永 啓介

心臓は全身に血液を送る役割を担っています。しかし心不全になると心臓のポンプ機能が低下し、十分な血液を送り出せず、息切れや浮腫みなどの症状が現れます。患者さん個々の状態にあわせて薬は処方されています。
今回処方されたSGLT2阻害薬と呼ばれる薬は、元々糖尿病の薬として開発されましたが、その後一部の薬は心不全にも使用されるようになりました。この薬は、腎臓の尿細管という場所から糖の再吸収を抑制するこ とで糖を尿中へ排泄させますが、糖だけでなく水分も排泄することが知られており、また他にも様々な作用で心不全の悪化を防いでくれます。
その他の心不全の薬も、心臓の負担を軽減するなど重要な役割がありますので、自己中断せずに医師の指示通りに飲むようにしてください。何か気になることがあれば、医師や薬剤師にご相談ください。