A.処方された抗菌薬は飲み切ってください。
指示どおりに飲まないと薬剤耐性菌が出現したり、症状が再び出てくる可能性が高くなったりします。

薬剤部 中澤昂平

薬剤耐性菌とは、抗菌薬に耐性を持つ細菌のことです。抗菌薬を途中でやめてしまうと、しっかり飲んでいれば退治できたはずの薬剤耐性菌が生き残り、体内で増殖します。そして、抗菌薬が効きにくくなり、重症化しやすくなります。

2050年には、世界で年間約1000万人が薬剤耐性菌により亡くなり、がんによる死亡者数を上回ると予想されています。そのため、厚生労働省はAMR(Antimicrobial Resistance) 対策アクションプランとして、正しい知識の普及啓発を行っています。

薬剤耐性菌を増やさないために、必要な時に適切な量の抗菌薬を使用することが重要です。よって、抗菌薬が処方された際は医師の指示どおり飲み切りましょう。