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腹腔鏡手術について

腹腔鏡手術について

産婦人科では子宮筋腫、卵巣嚢腫などの良性疾患に対する腹腔鏡手術を積極的に導入しています。また、2014年から早期子宮体癌に対して腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術が保険収載されました。
腹腔鏡手術は開腹手術に比べ、傷の痛みなどの体への負担が少ないために術後の早期回復が見込まれると共に、傷も小さいので美容上の利点もあります。また、腹腔鏡手術の技術や器具が急速に発展している為に、腹腔鏡手術で行える疾患が増えてきています。詳しくは医師にお尋ねください。

腹腔鏡手術を行える疾患

  • 良性卵巣嚢腫
  • 子宮筋腫
  • 子宮外妊娠
  • 不妊症
  • 早期子宮体癌

など

腹腔鏡下子宮体癌根治手術

子宮体癌は、従来は開腹(お腹を15~30cm切開すること)によって子宮、両側付属器(卵巣、卵管)、骨盤リンパ節(場合にはよっては傍大動脈リンパ節)を摘出していました。
しかし、2014年4月から早期子宮体癌に対して腹腔鏡手術を保険で行うことができる様になりました。当院では、施設要件を満たしているため治療が可能となっています。詳しくは担当医にお尋ねください。

単孔式腹腔鏡手術

手術技術・器具の進歩により胆石の手術のように、卵巣嚢腫、子宮筋腫などの婦人科良性疾患でも、お腹を大きく切る開腹手術から小さな傷で手術を行う腹腔鏡手術へと移り変わってきています。
腹腔鏡手術の利点は、美容上の問題のみならず、傷の痛みなどの体への負担が少なく、術後の早期回復が見込まれる点にあります。それでも、今までの腹腔鏡手術(従来法)では、おへそのくぼみからカメラ(内視鏡)を挿入する穴と、左右のわき腹にお腹の中で操作するためのマジックハンドのような器具(鉗子)を挿入する穴2カ所の計3カ所に切開を入れる必要がありました。NTT東日本関東病院産婦人科では、さらに傷の少ないおへその穴1カ所のみで手術を行う単孔式腹腔鏡手術という方法で行う術式も導入しています(図1)。

単孔式腹腔鏡手術

図1

単孔式腹腔鏡手術の方法

おへそを2.5cmほど縦に切開し、1カ所の穴からカメラと鉗子2本を同時に挿入します(図2)。従来の方法に比べて少し大きめに切開しますが、おへそのくぼみを利用するのでおへその上下の皮膚切開はほんの少しで済みます。

単孔式腹腔鏡手術の方法

図2

メリット・デメリットは?
メリットは、おへそのくぼみを利用した一カ所のみの切開なので、傷が目立たちにくくなる事です(図3)。デメリットは、複数の穴をあけて行う従来の腹腔鏡手術に比べて手術時間が長くかかること、おへその形が少し変わる可能性があること、などが考えられます。

メリット・デメリットは?

図3

どのような疾患が対象になりますか?
この手術に一番適した疾患は、卵巣嚢腫(卵巣が腫れる病気)で付属器(卵巣、卵管)を摘出する患者さんです。当院では嚢腫核出術(病変のみを取り除き卵巣を温存する方法)や子宮外妊娠手術にも行っています。緊急性が高い場合や子宮内膜症等でひどい癒着が予想される場合は従来の方法や開腹手術で行う場合もありますので、詳しくは医師にお尋ねください。

ダヴィンチ手術

ダヴィンチ手術

ダヴィンチ手術

従来の腹腔鏡手術との違い

腹腔鏡手術も同様に鉗子を用いて手術を行いますが、ロボット手術の利点は術者負担が少なく、繊細な手術が可能であることです。ロボット手術は座りながら手術を行いますので、長時間を要する癌の手術などでは威力を発揮します。通常の手術では何時間も立ちっぱなしですので、術者の負担は大きくなります。また、腹腔鏡手術では2次元のモニターで手術を行いますが、ロボット手術では3次元の非常に鮮明なモニターで手術を行います。こういった点も安全にストレスなく手術を行えるメリットがあると考えられます。さらに、腹腔鏡手術で用いる鉗子は先端が固定されているので、可動域(人間の手のように動かせる領域)が制限されます。そのため、腹腔鏡手術で細かな手術を行うためには多くの修練を必要とします。しかし、ロボット手術では鉗子の先端が人間の手と同じかそれ以上の可動域を持つため、とても繊細な手術が可能となります。これらは出血量の軽減につながります。産婦人科で行う手術は、骨盤の深いところで、膀胱、尿管、腸管が複雑に入り組んだ場所であるため、鉗子の可動域が広いことはとても有利と考えられています。

当院の診療実績

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当院では亀山院長、志賀部長の泌尿器科グループにおいて、大変多くのロボット手術件数(2015年12月から300例以上)を誇っており、スタッフ一人ひとりがスペシャリストとして更なる習熟度の向上に努めています。当科は2017年10月から子宮体癌に対してロボット手術を開始しました。

また、2018年4月の診療報酬改定によりロボット支援下子宮悪性腫瘍手術と良性疾患に対するロボット支援下膣式子宮全摘術が保険収載されました。当院でも良性疾患に対しては2018年10月から、悪性疾患に対しても2019年10月から、保険での治療が可能となっております。

今後は多くの手術がロボット手術になっていくものと思われます。

当科では婦人科腫瘍専門医5名、婦人科内視鏡技術認定医2名、手術支援ロボットダヴィンチ資格認定2名が在籍しており、安全面には特に配慮し手術を行っています。

詳しくは産婦人科の腹腔鏡外来でおたずねください。
またはお問い合わせフォームより「産婦人科」までご連絡ください。